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つれづれscene143:五月雨は緑色
2008-06-02 Mon 23:35
 今日、梅雨に入りました。暦で言うところの入梅は立春から数えて135日目、太陽が黄経80度の点を通過する日を指し、6月11日頃がこの入梅にあたるわけですから、気象の上での今年の入梅は、ずいぶん早いんですね。

  今、しっかりと窓を叩く雨は、五月雨。梅雨時が旧暦では皐月にあたることから、この時期の雨はそう呼ばれました。”五月雨”という響きで、思い浮かぶもの。僕の場合はこれです。

  ♪五月雨は緑色 悲しくさせたよ 一人の午後は・・・♪ご存知でしょうか?村下孝蔵さん(故人)の「初恋」です。1983年にリリースされた名曲です。ややアップテンポのマイナーコードの楽曲で、村下さんの優しくも暖かい言葉で綴られた詞が素敵です。

  ”五月雨は緑色”で始まるこの歌。萌える植物の緑をよりいっそう、色彩的に映えさせる五月雨。そこから、若い日々ののエネルギーを連想させ、雨はまた同時に叶わぬ恋さえも暗示しているようです。柔らかな”和語(やまとことばともいい漢語とは対を成す言葉)”中心に書き上げられた歌詞はとても叙情的であり、人の心を内面に向けさせてくれます。

  そしてこの「初恋」の詞は”浅い夢だから 胸をはなれない”で結ばれています。一種、熱病のような若い日の恋を村下さんは”浅い夢”と喩え、しかしながらその熱さゆえに”胸をはなれない”と表現しているのではないでしょうか。僕の中の名曲のひとつです。
  
  村下孝蔵さんというと、この「初恋」でブレイクしたのですが、この曲よりも1年前に発表した「ゆうこ」や、この初恋の後の「踊り子」も秀逸な作品です。特に、「踊り子」では”初恋”ではない、若いながらも少し大人な恋、しかも悲恋を歌っています。インタールードやエンディングのバイオリンが切ないメロディーを奏でています。ただ、この曲に関していえば、イントロのメロディーが、同時期に活躍したFR・デイビッドの曲(タイトルは忘れました)のそれと酷似しているのが気になります。あくまでも私見ですが。

  1999年に46歳の若さでこの世を去った村下さん。まだまだその才能に触れたかったですね。五月雨の夜、ふと、村下孝蔵さんの「初恋」を口ずさみながらの徒然歳時記、久々の(プチ)音楽エッセイとなりました。

  同じ「初恋」でも島崎藤村の

  ”まだあげ染めし 前髪の林檎のもとに 見えしとき 前にさしたる 花櫛の

  花ある君と 思いけりやさしく白き 手をのべて林檎をわれに あたえしは

  薄くれないの 秋の実に人恋い初めし はじめなり (後略)・・・”
  
  この詩は秋に沁みるんですよね。  蛇足でした。

  

 
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