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つれづれscene101:散る花の潔さ
2008-04-07 Mon 21:37
  今日の雨で散り始めた桜。道々は淡いピンクの絨毯で敷き詰められています。お花見、夜桜、花吹雪、花あかりに花便り。日本人にとってこの花は特別な存在のようですね。ほんの短い桜の季節が終わろうとしています。”パっと咲いて、パッと散る”そんな姿に僕ら日本人は、古来から自らの生きざまや精神のあり方を見出しているようです。

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 その昔(平安期よりも前)、日本人にとって「花」は「梅」でした。現存する日本最古の歌集である万葉集でも、「梅」を愛でるものが多く収められています。平安時代、九州大宰府に遷されることになった菅原道真公が詠んだ歌、「東風吹かば匂いおこせよ梅の花 あるじなしとて春な忘れそ」でも、菅公が愛した白梅が出てきます。

 ところが、この菅原道真公が遣唐使を廃止したことによって、日本固有の国風文化が栄え、それとともに日本人にとっての「花」がいつしか「梅」から「桜」に変わっていったのですから興味深いですね。そして、この花の”散り方”はその潔さから武士道の精神の拠りどころとなり、さらには時代が下って、あの太平世戦争時の”特攻”に繋がってゆくのですから・・・。まさに、日本人の精神形成にこの花が大きく関わっていることがわかります。 咲き誇る姿の”雅(みやび)”と散り急ぐその様の”潔さ”。日本人のあるべき姿が、その花の生涯に凝縮されているのでしょうか。

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 今、僕らが身近に見る桜は”ソメイヨシノ”と呼ばれる品種で、実はこれは江戸時代以降、”オオシマザクラ”と”ヒガンザクラ”の交配種として広まったものなんだそうです。古(いにしえ)の日本人が愛で、詠んだ桜は、そのほとんどが野生の山桜だったんですね。川沿いや公園でのお花見もいいのでしょうが、里山に咲く山桜を遠くから眺める、そんなお花見も一興じゃないですかね?

 桜を見ながらのバカ騒ぎは僕の趣味ではないけれど、桜のトンネルを車で通り抜けることができるのはこの季節だけ。やっぱり桜には惹かれてしまいます。ウインドウとルーフ越しに見る桜、今年も、散ってゆきました。そんなに散り急ぐこともないものを・・・。今の時代のこの国で、潔すぎるのもどうかと思うけど・・・。日本人とその国が変わっても、この花は変わらないのですね。



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この記事のコメント
子供の春休み、実家へ帰省していました。高知から神戸までバスで約3時間半の道のり。そのほとんどは山の中・・・でも緑の中にところどころ淡い桜色が在るのがなんともいえなくて、絵心のない私でさえ描いてみたくなるようでした。そして明石海峡大橋にさしかかると、それまでののどかな景色とは一変して高層ビルの群。久々の都会の風景に思わずすごいなあと思ってしまった私。すっかり田舎者デス。そして、懐かしい西宮北口にも行ってきました。北側の変化は知っていたのですが、南側に出口が二つもできていてびっくり!!その向こうにはなるほど、建設中の巨大ショッピングセンターの鉄骨が・・・街はどんどん変わるけれど、桜の花と桜を愛でる心はいつまでも変わらないと私も信じています。
2008-04-08 Tue 01:00 | URL | みわ #-[ 内容変更]
みわさんへ・・・。
神戸に帰省されていたんですね。そして、西宮北口の変貌ぶりをご覧になったそうで。西宮スタジアム跡に建設中のショッピングモールが完成したら、このブログでリポートしますね。芦屋川や夙川沿いの桜も、すっかり開花の全盛を過ぎてしまい、張りのない花びらがそよそよと風と共に舞っています。今年も桜のシーズンが終ろうとしています。南国・高知では、阪神エリアより、少し季節がすすんでいるのでしょうか?
2008-04-09 Wed 00:02 | URL | 大前一樹 #TBJs9HIM[ 内容変更]
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